研究に求められる倫理性とは? ー研究方法における倫理的原則

臨床研究への道程

備忘録として臨床研究について学んだことを記します

今回は臨床研究に求められる研究方法における倫理的原則について解説致します

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研究の科学性

研究の科学性がどんなふうに倫理性と関わるの?

科学性を損なう研究は研究費、研究者と対象者の時間や労力など貴重な資源を浪費させる非倫理的な行為と見做されます

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また以前、論文の査読をされている先生にお話を伺ったところ、論文の査読をする方々はお忙しい中ご厚意でボランティアで査読をされているそうです。

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研究の科学性について何ら検討しないことは、このような方々の善意を踏みにじる、リスペクトを欠く行為です。

厳に慎みましょう。

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利益相反の配慮と開示

この場合の利益相反(COI:conflict of interest)とは、医療従事者として追及すべき利益・目的と研究者として得られる利益・目的が相反している状態のことです。

利益相反が問題となる例としては

医療従事者(イ)が製薬会社(ロ)から治療薬Aの治験を依頼された

(ロ)から治験に必要な対象者募集の広告費や、研究スタッフの人件費など費用を負担してもらった

(イ)は(ロ)の株式を大量に保有している

Aの治験結果が良ければAがよく売れて(ロ)の株価上昇が期待できる

研究者としては研究結果をありのまま報告するべき

しかし(イ)は金銭的利益に目が眩み、研究結果を改竄したり、恣意的に有効となるデータを集めたり統計分析するかもしれない

このようなケースが想定されます。

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ただし、利益相反そのものが悪という訳ではありません。

あくまでも問題とされる利益相反は

利益相反があるにも関わらずそのことを認識していないこと

あるいは

利益相反の存在を認識しながら開示しないこと

これらが問題とされます。

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利益相反の有無をしっかりと確認すること。

利益相反がある場合にはその事実を開示すること、かつ、利益相反によって研究結果や解釈が影響を受けないように手段を講じることが大事です。

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第三者による審査

研究に直接関わらない第三者組織(医療専門家以外の専門家や一般市民を含むケースもある)によって、研究の倫理性について審査を受けて承認を得ることが推奨されます。

お勤めの職場に倫理委員会があればそれも第三者組織に該当します♪

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最後に

今後も臨床研究に関して学んだことを記していきたいと思います

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ありがとうございました!!

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