【検査法を評価する】感度と特異度の解説

臨床研究への道程

備忘録として臨床研究について学んだことを記します

今回は検査法の特性やその精度などを評価する上で欠かせない感度と特異度について解説致します

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検査法に関する研究の特徴

検査法に関する研究は、要因とアウトカムとの関連を調べる研究や治療・予防法の効果を調べる研究とは異なる特徴があります。

検査法に関する研究は

検査結果が現時点で確率されている診断の gold standard にどのくらい合致しているか?

検査結果によって目的とする事象をどのくらい正確に検知できるか?

を問うことになります。

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これは要因や介入の有無によってアウトカムに有意な違いがあるかどうかを調べる研究とは大きな違いです。

したがって、検査法に関する研究ではRQをPECO・PICOといった形に構造化することは基本的にはありません。

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理想の検査と現実の検査

理想の検査とは、例えば病気の有無を判定する検査の場合

陽性と判定された人で病気がある確率が100%(=陽性の人はみんな病気)

陰性と判定された人で病気がある確率が0%(=陰性の人はみんな元気)

このような結果となるものが理想の検査と言えます。

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しかし、現実の検査はこのようにはなりません。

陽性と判定された人で病気がある人(真陽性)

陽性と判定された人だが病気がない人(偽陽性)

陰性と判定された人で病気のない人(真陰性)

陰性と判定された人だが病気のある人(偽陰性)

このように検査の陽性・陰性と病気の有無とが一致しない人がいるものです。

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そのため、検査の精度を図る指標が必要です。

検査の精度を図る代表的な指標が

感度

特異度

以上の2つです。

また、これらの指標の高さによって検査の特性も異なることも押さえておきましょう。(詳細は後述)

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感度

感度の求め方

感度とは

本当は病気のある人のうち検査で陽性と判定された人の割合(検査で陽性と判定されたうち真陽性の人の割合)

です。

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上図においては

感度 = A / (A+C)

で求めることが出来ます。

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感度の高い検査はスクリーニングに有用

感度が高い検査は疾患のスクリーニングに有用とされています。

感度の高い検査というのは偽陰性である可能性が低い検査とも言えます。

つまり、感度の高い検査とは陰性を正しく判定できる可能性の高い検査とも言えます。

感度の高い検査は陰性の時にその威力を発揮し、検査結果が陰性のときはその病気であることを除外できる可能性が高いことを意味します。

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特異度

特異度の求め方

特異度とは

本当は病気のない人のうち検査で陰性と判定された人の割合(検査で陰性と判定されたうち真陰性の人の割合)

です。

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上図においては

特異度 = D / (B+D)

で求めることが出来ます。

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特異度の高い検査は確定診断に有用

特異度の高い検査は確定診断に有用とされています。

特異度が高い検査は疾患の確定診断に有用とされています。

特異度の高い検査というのは偽陽性である可能性が低い検査とも言えます。

つまり、特異度の高い検査とは陽性を正しく判定できる可能性の高い検査とも言えます。

特異度の高い検査は陽性の時にその威力を発揮し、検査結果が陽性のときはその病気である可能性が高いことを意味します。

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最後に

今後も臨床研究に関して学んだことを記していきたいと思います

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ありがとうございました!!

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