【サンプルサイズ設計の必要項目】⑥ βエラー(第二種の過誤)

臨床研究への道程

備忘録として臨床研究について学んだことを記します

今回は臨床研究におけるサンプルサイズ設計の必要項目の1つの「βエラー(第二種の過誤)」についての記事です

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【復習】サンプルとは何か?サンプルサイズとは何か?

それぞれの用語は臨床研究において以下のように定義されます。

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サンプル(sumple):臨床研究の対象となる集団のこと

サンプルサイズ(sumple size):ある臨床研究における参加者の数、「n数」という用語も同様の意味で用いられる

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これから始まる「サンプルサイズ設計編」の最も基礎的な知識なので是非覚えて下さい♪

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βエラー(第二種の過誤)とは?

βエラーとは、真実としては2つのグループに「差がある」にも関わらず、誤って2つのグループに「差があない」と判断してしまうエラーを指します。

このようなエラーは以下のような呼び方があります。

βエラー

第二種の過誤(Type Ⅱ error)

偽陰性

これらは全て同じ、「差がある」ものを誤って「差がない」と判断してしまうエラーのことです。

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それではβエラーを発生させない手段はないのでしょうか?

残念ながら臨床研究において「100%正しい真実を導き出す」ことは不可能です。

例えば、「脳卒中患者を対象とする研究」を行うとして、世界中、あるいは日本中の脳卒中患者のデータを収集・分析することなどできないからです。

研究対象全てのデータが得られない以上は、研究者が手にしたデータによって算出された値が、真の値と乖離している可能性を捨てきれません。

つまり「差がある」ものを、誤って「差がない」と判断しうるのです。

しかしながら、βエラーを防ぐ策が全く講じられないのかと言うと、そうではありません。

βエラーを防ぐ手段が「検出力」という概念です。

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検出力

臨床研究において「100%正しい真実を導き出す」ことは不可能です。

しかしどんな研究結果も「βエラーが生じている可能性を捨てきれないから信用しない」としてしまっては埒が明きません。

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そのため、まず臨床研究ではβエラーを犯す確率「β」を設定します。

このとき「1-β」は、「差がある」という仮説が正しい場合に正しく「差がある」と判断できる確率を意味します。

この「1-β」こそが検出力(power)です。

「検出力」は「検定力」とも呼ばれます

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目安となる検出力は研究テーマの性質や研究者の考え方によって異なるため、一様に適切な検出力を示すことはできません。

しかしながら、新しい医療技術の治療効果を検証するような試験においては、検出力は80~90%(=βは10~20%)に設定されることが多いそうです。

検出力を50%とすると2回に1回は差があることを見逃すことになりますので、検出力50%は低すぎるとするのが一般的です

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最後に

今後も臨床研究に関して学んだことを記していきたいと思います

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ありがとうございました!!

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