【解説】「交絡以外のバイアス」と「交絡因子」との違い

臨床研究への道程

備忘録として臨床研究について学んだことを記します

今回は「交絡以外のバイアス」と「交絡因子」との違いについて解説致します

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【復習】誤差の分類

臨床研究において誤差とは、得られた結果と真実の値との不一致のことを指すことはこれまでも述べました。

それでは誤差にはどのようなものがあるのでしょうか?

誤差の大まかな分類は下図のように示すことが出来ます。

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「交絡以外のバイアス」と「交絡因子」は、ともに系統誤差に分類されます。

しかしながら、それぞれが発生が研究のどの段階で発生するのかに注目すると両者の違いがはっきりとします。

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「交絡以外のバイアス」と「交絡因子」の違い

「交絡以外のバイアス」と「交絡因子」との違いは、発生する研究の段階に注目すると下記の表のように示されます。

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「交絡以外のバイアス」は測定したデータ自体に誤りがあるために生じ、比較の質を低下させることになります。

一方、「交絡因子」はデータ自体に誤りがある以外に、データの解釈に誤りがあることで、比較の質を低下させることになります。

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つまり、「交絡以外のバイアス」と「交絡因子」との大きな違いは

交絡以外のバイアス … データを取る前だけしか対策できない

交絡因子 … データを取る前だけでなくデータを取った後でも対策可能

ということになります。

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すなわち、比較の質を落とさないような対策をする上では、「交絡以外のバイアス」の方がより慎重な対策が必要と言えるわけです。

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最後に

今後も臨床研究に関して学んだことを記していきたいと思います

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ありがとうございました!!

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