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視蓋脊髄路の機能や走行が知りたいな
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こんな人のための記事です。
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ときとして療法士は脳卒中を始めとした神経に障害を負った方に対して、学習を促すことで生活を支援します。
神経経路に対する理解を深めることは、病態に応じた学習の促し方をより良いものにしてくれることでしょう。
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とは言え、神経経路は多数存在し、その機能や走行を覚えるにも一苦労です。
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恥ずかしながら学生時代の私は錐体路と錐体外路という言葉以外、それ以上の詳細な分類も機能も走行も理解していませんでした
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そんな訳でこの記事は、神経経路の解説として
● 視蓋脊髄路
に関してまとめました。
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主な運動経路
視蓋脊髄路の解説の前に主な運動の経路を確認しましょう
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主要な運動の経路としては以下のものが挙げられます。
● 皮質脊髄路(延髄錐体より下行する際に前皮質脊髄路と外側皮質脊髄路とに分かれる)
● 皮質赤核路・赤核脊髄路
● 皮質網様体路・網様体脊髄路(橋網様体からは前網様体脊髄路が下行し、延髄巨大細胞性網様核からは外側網様体脊髄路が下行する)
● 前庭脊髄路(前庭神経核から下行する際に内側前庭脊髄路と外側前庭脊髄路とに分かれる)
● 視蓋脊髄路
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神経の経路と言えば他には感覚の情報を伝える経路や、自身で実行した運動に関する情報をフィードバックする経路も存在します。
それらの詳細は別の機会に述べたいと思います。
視蓋脊髄路の機能
● 視蓋脊髄路は中脳上丘から起始して、起始した側と反対側の脊髄前角細胞に終わる
● 視蓋脊髄路が起始する中脳上丘は、網膜からの視覚刺激、下丘からの聴覚刺激、脊髄や三叉神経脊髄路核からの痛覚刺激の入力を受けている
● 視蓋脊髄路は視覚刺激に反応して頚部の筋を協調的に活動させることで、頭部の位置を制御する
● 視蓋脊髄路は頚髄前角細胞に至るまでに、眼球運動神経核(動眼神経核・滑車神経核・外転神経核)、顔面神経核、小脳へ側副枝を送っている
● 視蓋脊髄路が強い視性刺激、聴性刺激を受けると反射的に目をつぶる、反射的に頭部を反らせるなどの防御のための動作が起こる
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視蓋脊髄路の走行
視蓋脊髄路は中脳の上丘から起始して、起始した側と反対側の頚髄前角細胞に終わります。
上丘には網膜からの直接的な視覚刺激の入力(網膜視蓋路)、網膜から視床外側膝状体→大脳視覚野を経る視覚刺激の入力(皮質視蓋路)、下丘からの聴覚刺激の入力、脊髄後核細胞や三叉神経脊髄路核からの痛覚刺激の入力があります。
これらの刺激を受けて視蓋脊髄路は以下の経路で興奮を頚髄前角細胞まで伝達します。
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● 上丘
…….↓
● 背側被蓋交叉
…….↓
● 内側縦束
…….↓
● 頚髄の前角細胞
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なお、この走行中、視蓋脊髄路は以下の部位に側副枝を出しています。
● 眼球運動神経核(動眼神経核・滑車神経核・外転神経核)
● 顔面神経核
● 小脳
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先述したように視蓋脊髄路には視覚系の入力だけでなく、聴覚系の入力もあります。
強い視性刺激(ボールが目の前に飛んできたりするなど)や強い聴性刺激(突然後ろから轟音がするなど)によって視蓋脊髄路が興奮すると
● 反射的に目をつぶる
● 反射的に頭部を反らせる
など防御する動作が生じるのはそのためです。
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【図】中脳上丘から脊髄前角細胞
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図中の番号の解説
① 大脳皮質
② 尾状核
③ 視床
④ 前障
⑤ 被殻
⑥ 淡蒼球
⑦ 上丘
⑧ 赤核
⑨ 大脳脚
⑩ 背側被蓋交叉
⑪ 前庭神経核
⑫ 内側縦束
⑬ オリーブ核
⑭ 錐体
⑮ 視蓋脊髄路
⑯ 前角細胞
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【図】脊髄レベルでの詳細な断面図
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図中の番号の解説
⑮ 視蓋脊髄路
⑯ 前角細胞
⑰ 外側皮質脊髄路
⑱ 外側網様体脊髄路
⑲ 赤核脊髄路
⑳ オリーブ核脊髄路(※ヒトにおいては存在しないとも言われている)
㉑ 外側前庭脊髄路
㉒ 前網様体脊髄路
㉓ 内側前庭脊髄路
㉔ 前皮質脊髄路
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まとめ
視蓋脊髄路の機能と走行に関してまとめました
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● 視蓋脊髄路は中脳上丘から起始して、起始した側と反対側の頚髄前角細胞に終わる
● 視蓋脊髄路が起始する中脳上丘には視覚刺激以外にも、聴覚刺激や痛覚刺激の入力がある
● 視蓋脊髄路は頚髄前角細胞以外にも眼球運動神経核(動眼神経核・滑車神経核・外転神経核)、顔面神経核、小脳にも側副枝を送っている
● 視蓋脊髄路は、視覚刺激に反応して頚部の筋を協調的に活動させることで頭部の位置を制御する働きをする
● 視蓋脊髄路は強い視性刺激や強い聴性刺激を受けて、反射的に目をつぶる、反射的に頭部を反らすなどの防御的な動作を起こす働きをする
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感覚の経路についても今後まとめたいと思います♪
ありがとうございました!!
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